今回も靴に関してではありません。が、これまた見ものですよ。
前回の投稿で、「木梨憲武展 Timing-瞬間の光り-」の福岡会場に行ったことをお伝えしました。(こちらから、ご覧いただけます)
それで、すぐに影響を受けやすい自分は、いろんな人の何か他の作品を見てみたいと思って、すぐに福岡で見れるところがないか調べました。すると、「九州国立博物館」を見つけました。これまで、博物館は、「いのちのたび博物館」に一度行ったくらいの記憶しかありません。それもそうです、興味がなかったから。(笑)
今回はその九州国立博物館の特別展覧室でやられていた「ルネ・ユイグのまなざし フランス絵画の精華 大様式の形成と変容」を見に行った時のことを書いていこうと思います。あと、文化交流展示室でやられていた「刀剣ことはじめ 刀剣ワールド財団と九博の名刀」も見る時間が10分ほどあり、こちらも非常に良かったため、書いておきます。それでは、ご覧ください。
日時:2020年2月12日水曜日 14時~17時
備考:この日は、大雨でした!
他にもこんな作品も見てはいかがでしょうか??
目次
九州国立博物館
学問の神様を祀る人気の神社「太宰府天満宮」からほど近いところに存在する「九州国立博物館」!この博物館は、全国で4番目の国立博物館です!1階には、無料スペースとして体験型展示室があり、その他にもカフェ、ショップなどがあります。2階は、よくわかりません。3階には、特別展示室(今回の「ルネ・ユイグのまなざし」などが見られる)があります。4階には、文化交流展(アジア各国と日本との文化交流の歴史、スーパーハイビジョンシアター【8K】などが見られる)があります。
下表に基本的な情報を書いていますので、ご覧ください。
開館 | 2005年10月16日 |
来館者 | 1600万人超 |
コロナの影響 | あり(臨時休館中) |
開館時間 | ・日曜日・火曜〜木曜日 9時30分〜17時00分(※) ・金曜日・土曜日←夜はライトアップされて、キレイです! 9時30分〜20時00分(※) ※入館は30分前まで、閉館時間は変更されることあり |
観覧料 | ・大人 700円(※) ・大学生 350円(※) ・障害者手帳等をご持参の方およびその介護者1名、 高校生以下、18歳未満、70歳以上 無料(※) ※文化交流展示室の料金 |
住所 | 〒818 – 0118 福岡県太宰府市石坂4 – 7 – 2(※) ※下記にMAPあり |
電話番号 | 092 – 918 – 2807 |
駐車場 | あり(有料、自転車のみ無料) |
トイレ | 各階にあり |
ルネ・ユイグのまなざし フランス絵画の精華 大様式の形成と変容
さて、チケットを購入し、さっそく3階 特別展示室の「ルネ・ユイグのまなざし フランス絵画の精華 大様式の形成と変容」に向かいました。とその前にルネ・ユイグという人物を知っていますか?
彼は、フランスの美術史家で、コレージュ・ド・フランス教授でもあり、アカデミー・フランセーズ会員でもあるあらゆる顔を持つ方です。また、第二次大戦中、モナリザなどルーヴル美術館所蔵絵画約4000点を疎開(敵襲や火災などから守るため、作品を分散すること)させ、ナチス・ドイツの略奪から守り抜いた方です。この人のおかげで、昔のフランス絵画が、今回のように見ることができているのです。自分には、想像もつかないほどのことをやってのけた方という認識でいます。(笑)ただ、昔の貴重なフランス絵画がこうして見ることができるということに感謝の言葉を言いたいです。
場所と料金と音声案内人
場所:九州国立博物館 3階 特別展示室
料金:一 般 1600円
高大生 900円
小中生 500円
音声案内人:遠藤憲一さん(愛称:えんけんさん)
見どころ
公式ホームページから引用しています。
フランス絵画の流れがよく分かる
17世紀の古典主義、18世紀のロココ美術、19世紀の新古典主義、ロマン主義を経て印象派誕生前夜までという、フランス絵画がたどった魅力あふれる3世紀を一望できます。
油彩画の傑作が目白押し
フランスのルーヴル美術館、オルセー美術館、ヴェルサイユ宮殿美術館、イギリスのスコットランド・ナショナル・ギャラリーやドイツのベルリン国立絵画館及び東京富士美術館などから油彩画の傑作69点(うち17点は日本初公開)を集めています。
観察力や表現力の違いに注目
ルーヴル美術館と大英博物館が所蔵する、デッサン作品17点(うち16点は日本初公開)には画家の個性があふれています。
作品紹介
第1章~第4章の構成で展示されています。
- 第1章:大様式の形成、17世紀 : プッサン、ル・ブラン、王立美術アカデミー
- 第2章:ヴァトーとロココ美術 ─ 新しい様式の創出と感情の表現
- 第3章:ナポレオンの遺産 ─ 伝統への挑戦と近代美術の創出
- 第4章:デッサン
日本初公開の作品は、6点あったようです。(第1,2章:2点ずつ、第3,4章:1点ずつ)そのうち、個人的に良かった作品は、1点ありました。下表の赤文字の作品です。また、詳しい作品情報は、公式ホームページをご覧ください。撮影NGだった作品も、一部見れますよ。
それでは、撮影OKだった2作品についてです。あ、ただし、撮影の際、人物を含めての撮影はNGです。作品のみの撮影がOKとのことでした。注意されていた外国の方がいたので、たまたま知りました。
1作品目はこちらです。こちらは、今回のチケットやポスターに採用されていた作品です。この作品の作家は、王妃(王の正妃(第一夫人)のこと)マリー・アントワネットのお気に入りで、宮廷人(国王のいる所にいる人達)をはじめ多くの肖像画を描いて人気でした。
ずっと見ていられるような絵でした。昔の人は、こんなにもキレイなんですね。
作家名:エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン
作品名:ボリニャック公爵夫人、ガブリエル・ヨランド・クロード・マルチーヌ・ド・ポラストロン
制作年:1782年
材質:油彩、カンヴァス
所蔵:ヴェルサイユ宮殿美術館


2作品目はこちらです。右端の楽器を演奏する男は、作家本人の自画像です。この作品の作家は、「雅な宴(雅宴画)」という新しいジャンルを生み出した人物だそうです。新たに何かを生み出すときに、どんなことが起きたりしていたのか気になりますね。あ!こちらの作品は、日本初公開の内の1作品です!
作家名:ジャン=アントワーヌ・ヴァトー
作品名:ヴェネチアの宴
制作年:1718年~1719年頃
材質:油彩、カンヴァス
所蔵:エジンバラ、スコットランド・ナショナル・ギャラリー


次に、個人的に良かったと感じた作品の一覧です。(表中の「↑」は、上のマスに記載された内容と同じという意味です。)
作家名 | 作品名 | 制作年 | 材質 | 所蔵 |
ニコラ・プッサン | 55歳の自画像 | 1649年 | 油彩、カンヴァス | ベルリン国立絵画館 |
クロード・ロラン | 小川のある森の風景 | 1630年頃 | ↑ | 東京富士美術館 |
↑ | 笛を吹く男のいる風景 | 1630年代 | ↑ | ナンシー美術館 |
ピエール・パテル | エジプト逃避途上の休息 | 1658年 | ↑ | トゥール美術館、 ルーブル美術館より寄託 |
イアサント・リゴー | 自画像 | 1711年 | ↑ | ヴェルサイユ宮殿美術館、 ルーブル美術館より寄託 |
↑ | ジャン=オクターヴ・ド・ ヴィラール候爵の肖像 | 1715年頃 | ↑ | 東京富士美術館 |
フランソワ・ド・トロワ | ジャン・ド・ジェリエンヌの肖像 | ? | ↑ | ヴァランシエンヌ美術館 |
ジャン=アントワーヌ・ヴァトー | アントワーヌ・ド・ラ・ロクの肖像 | 1715年頃 | ↑ | 東京富士美術館 |
ジャン=マルク・ナチエ | ミネルウァに見守られてピネウスと仲間を石に変えるペルセウス | 1718年 | ↑ | トゥール美術館 |
↑ | ジョフラン夫人の肖像 | 1738年頃 | ↑ | 東京富士美術館 |
ジャン=バチスト・パテル | 田園の奏楽 | ? | ↑ | ヴァランシエンヌ美術館 |
フランソワ・ブーシェ | 田園の気晴らし | 1742年 | ↑ | 東京富士美術館 |
ジャン=バチスト・ピルマン | 岩の多い海岸の難破船 | 18世紀後半 | ↑ | ↑ |
ジャン=オノレ・フラゴナール | 豊饒な恵み | 1774- 1776年 | ↑ | ↑ |
ユベール・ロベール | スフィンクス橋の眺め | 1767年 | ↑ | ↑ |
ルイ=ロラン・トランケス | 夜会の後で | 1774年 | ↑ | ↑ |
マリー=ガブリエル・カペ | 自画像 | 1783年頃 | ↑ | 東京、国立西洋美術館 |
ジョゼフ=デジレ・クール | ジェルマンがいないあいだ気を紛らわす リゴレット | 1844年 | ↑ | ルーアン美術館 |
ジャン=アントワーヌ・ヴァトー | 芝居の農民の服を着た役者の ポワッソン(?) | 1715年頃 | 赤チョーク、黒チョーク、 赤褐色の紙 | ロンドン、大英博物館 |
↑ | 女のふたつの習作:4分の3正面の胸像; 背中を向けた半身像 | 1715- 1716年頃 | 赤チョーク、黒チョーク | ↑ |
↑ | フルートを吹く男、ふたりの座る女 | 1717年頃 | 3色チョーク、褐色の紙 | ↑ |
↑ | 横顔の半身の女ほか3点の女の習作、 大きな男の頭像 | 1717年頃 | ↑ | ↑ |
特に、第1章で展示されていた「クロード・ロラン(本名は、クロード・ジュレで、フランスのバロック・フランス古典主義絵画という画家さん)」の作品は、好きでした。専門的な知識があるわけでもなく、ほぼ初めての美術館での作品鑑賞で大したことは言えません。でも、この作品に描かれた風景は、リアルに一番衝撃を受け、鳥肌がたちました。絵画ではあるのですが、写真というか動画というか、なんかうまく言えませんが、その場に自分がいるような感覚に陥っていました。もう一回、見たいなあ。。。
あとは、第4章のデッサンは、全部好きでした!デッサンの役割は、完成作品の準備や下絵、構想着想の記録とされているんですが、その段階のものって、作家によって全然違うんです。まあ、完成作品も違うんですけど、これまた何というか、好みなんですかね?(笑)ただ、自分は、作家によって、細部まで細かく描く人もいれば、ザッと大まかに描く人もいるんだなと当たり前かもしれないんですが、そこに感心しました。そこから、どういうふうに作品が出来上がるのかを想像するのが、楽しくて、なんか好きでした。
最後の出口付近に宝塚歌劇団の衣装がありました。たしか、宝塚歌劇団だったはず。初めて見ましたが、とってもゴージャスですね!とありきたりなコメントを残しておきます。(笑)

ここまでで、閉館約15分前です。文化交流展示室も同チケットで鑑賞できるというのに。。。ダッシュで向かいます。(走ってはいません。笑)
刀剣ことはじめ 刀剣ワールド財団と九博の名刀
文化交流展示室に着くと、びっくりしました。こんなに広くて、作品がたくさん、ゆっくり鑑賞なんて無理です。とりあえず、旧石器時代から江戸時代までを5テーマに分かれていて、それぞれのテーマのところに文化交流を物語る作品が展示されているとのことだったので、順番にテンポよくみていきました。そう、これはもう、時間との戦いです!
半分を過ぎたくらいでしょうか、撮影OKの部屋「刀剣ことはじめ 刀剣ワールド財団と九博の名刀」に到着しました。ただし、フラッシュ・三脚は使用禁止です。刀剣の世界は、人気の一方で難しいや近寄りがたいと思われがちだそうなんですが、それを分かりやすく展示するだけでなく、解説しているため、自分でも楽しめました。何より見ているだけで、男心をくすぐられるような感じです。少年ジャンプの大人気漫画「ONE PIECE」のゾロとか、「ルパン三世」の石川 五ェ門などの影響で自分は、完全にくすぐられました。(笑)
場所と料金
場所:4階の文化交流展示室
料金:特別展示室「ルネ・ユイグのまなざし」のチケット購入の方は無料 ←今回の自分のような方
そのほかの方は、こちらをご覧ください。
見どころ
これは、ちょうどわかりやすい説明があったので、撮影してきました。写真の左側が刀剣の部分名称、右側が地鉄(じがね)と刃文(はもん)についてが記載されています。これを参考に見ることで、刀剣の見方が理解できてよかったです。また、地鉄についての説明がわかりにくかったので調べてみました。
地鉄とは、「折り返し鍛錬」によって生じた、「鍛え肌」(きたえはだ)・「地肌」(じはだ)の模様のこと。(引用元:刀剣ワールド)

作品紹介
ここに展示されていたほとんどの刀剣は、重要文化財や国宝のものばかりでした。何も知らない自分でさえ、これはすごいものだとわかるほどの美しさをまとっていました。
説明よりも見た方が早いと思うので、ご覧ください。






以上です。写真は一部でしたが十分すぎるほど楽しめたのではないかと思います。自分も少ない時間でしたが、感動しつつ、楽しみながら見ることができました。
まとめ
博物館なんて何が面白くて行っている人がいるんだろうと思っていた自分は、博物館をでるころにはいなくなっていました。なんか夢中で本当に時間を忘れて、作品と向き合っていました。作品を作っているわけではありませんが、自分が感じたことや想像したことを一人でぶつぶつ言ったり(もちろん超小さい声)、頭の中で整理したりと充実した時間となりました。それはなぜか?自分がそういうことが苦手としているからです。しかし、それがすんなりできたことが、ブログを書くことでわかりました。新たな発見です。また、興味がある作品が展示されている博物館があれば、今度は朝から行ってみたいですね。
最後はバタバタと展示されていた作品を見ることになりましたが、なんとか時間ぴったしに九州国立博物館を出ることができました。ということで、従業員の方には、NO迷惑だったと思います。(笑)
最後までご覧くださり、ありがとうございました。それではまた。
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